



久しぶりにタンニンなめしの革でバッグを作りました。
↓タンニンなめしとは?という方はこちらもどうぞ↓
ポシェットの型はコチラ↓と同じです

仕様に関するこだわりは、↑の記事でたっぷりお話したので、こちらでは今回選んだ革についてご紹介します。
ポイント2つ
①お手入れ初心者でも気軽にエイジングを楽しめる
②タンニンなめしでも重たい印象になりにくい
詳しく説明していきます!
革のお手入れ初心者の方でも扱いやすいカラーを選びました。
レザーの魅力の一つはエイジング。
使い込むほどに色艶が増していき、
味わい深い表情に変わっていきます。
使う人によってエイジング後の表情が違うのも面白いところ。
ただ、これはあくまでも経験談ですが、
エイジングって難しいなぁと思うのです。
「これはエイジング?もしかして汚れなのでは?」
なんて、ことが多々あります。

こちらは同じ革で製作したカードケースとスマホカバー。
カードケースはほぼ新品、スマホカバーは多分1年以上使用。
「色艶が増してきた」と言えばその通りなのですが…。
正直な話、エイジング後のこの表情はあんまり好みじゃありません。
実は、このスマホカバーはノーメンテで使っていました。
きちんとお手入れしてあげていたら、もう少しきれいにエンジングしただろうなぁと後悔しています。
で、何が言いたいかと言うと、
お手入初心者(※)にとって、きれいにエイジングさせるのが難しい革もありますよ!ということです。
※このスマホカバーを使っていた当時の私
そこで、初心者の方におすすめしたいのが、ちょっと濃いめのカラー。

エイジングの残念要因の一つは黒ずみですが、濃い色なら目立ちにくい。ツヤ感だけが引き立ちます。
もちろん黒ずまないように定期的にお手入れするのがあるべき姿ではありますが…
下の写真の2つのバッグも同じ革で作った物。
左がほぼ新品、右が半年ほど使用したもです。

こんなエイジングだったら、
「色艶が増してきた~」と素直に喜べそうじゃないですか?
というわけで、お手入れに自信がない方には濃いめカラーのレザーがおすすめです。
タンニンなめし革の印象は貫禄と重厚感。
レザー製品はいろいろあるけれど、
タンニンなめし革のアイテムは存在感大です。
だからこそ「持っていると重たい印象になりがち」ということも。
これは私自身がずーっと感じていたデメリットです。
私は鞄づくりを始めた当初はタンニンなめし革ばかり使っていました。
手持ちのバッグは必然的に重厚感のあるアイテムばかり…
秋冬にウールのコートを着てお出かけ、なんていうときはビシッと決まるのですが、春夏コーデや淡い色コーデだとちょっと浮くんだよなぁという悩みを抱えていました。
そんな中で、今回選んだ赤茶色のレザーの不思議な魅力は透明感。
濃い目のカラーなのに、ほどよいツヤがあって、重たい印象にならないのが魅力です。
軽めのコーデとも相性がいいな、と思い選びました。

このレザーのツヤ感は本当に絶妙!
これ以上ツヤがあると、作りこみ過ぎている感じがするし、かといってもう少しマットだと透明感が失われて重たい雰囲気になってしまう…実によいさじ加減なんです。

レザーの経年変化に興味があるけど機会が無かった!という方はもちろん、財布やキーケースなどの小物は持っているけど、レザーバッグは挑戦したことが無かった!という方にもおすすめです。
一般的なバッグより面積小さめのスマホポシェットなので、気軽に挑戦していただきたいです。
2022年4月製作