これまでたくさんの方にお選びいただいている、
「1番シンプルなスマホポシェットシリーズ」
作り続けていく中で、革の種類・大きさ・形などのバリエーションが増えてきました。
違いが分かりにくいかも?と思いましたので整理します。
今回は革についてです。
革のタイプ
革のタイプを大きく分けると、
「経年変化する革」と
「ほどんど経年変化しない革」の2タイプがあります。
1 経年変化する革
(植物タンニンなめしのイタリアンレザー使用)
「経年変化する革」には、植物タンニンなめしのイタリアンレザーを使用しています。
カラーはブラックとチョコブランの2色
経年変化は「エイジング」とも呼ばれます。
使い込むうちに色艶が増して味のある表情に変化していったり、使い始めは硬さのある革でも、次第に繊維がほぐれて多少柔らかくなったりします。
愛用していくうちに唯一無二の表情に育っていくので、愛着がドンドン増していきます。
ただし、注意点も。
それは傷やシミが付きやすいこと。
そして摩擦や水濡れにより色落ちすることもあります。
これは植物タンニンなめし革共通の特徴です。
ものすごく致命的なデメリット…ですよね。
それでもたくさんの人たちに選ばれるのが、この革のすごいとことろ!
革製品のエイジングにはそのデメリットを補って余りある魅力があるんです。
実際のところ、無傷のまま使い続けることは不可能(笑)
「あー傷つけちゃった!」なんてことは日常茶飯事ですが、経年変化するうちになぜか気にならなくなるから不思議です。
※服に色移りしてしまった、というときはこちらも参考に。
2 ほとんど経年変化しない革(国産のシボ革使用)
表面に凸凹模様(シボ)のある国産革を使用しています。
2024年1月現在取扱いがあるのはこちら↓
使い込んでも劇的な色変化はありません。
グレージュ・ブラックはほんの少し艶がでてきたり、シルバーは光沢がやや落ち着いてきたり、という程度。
面白みがない…という声もある一方で、コーディネートを軽やかにまとめたいときや、きれいめの装いに合わせたいときにはこちらがおすすめです。
また、傷が目立ちにくく、水シミができにくいという、うれしいメリットも。
ちなみに写真の凸凹模様には違いがありまして…
グレージュ・ブラックの方は「型押し」加工によるものなので、凸凹の大きさはほぼ均一です。
一方でシルバーのシボは型押しではないため、部位によって凸凹の雰囲気が異なります。
製作の際は1枚の革を端から順番に使っていくので、革の表情に関してのリクエストをお受けすることができません。
自然な革の表情を楽しみたいか、それとも可能な限りバラつきのない方がよいか、選択時の基準にしていただけると幸いです。
ところで、インターネットで革について調べていると、「○○革より○○革がよい」などと言われていることをよく見かけます。
私としては、それぞれの革の特徴を良しとするか、ダメだと思うかは人それぞれかな?と考えているところ。
例えば経年変化こそ革製品の醍醐味と考える方もいれば、色が変わらないほうがいいと思う方もいるのです。
私自身どちらか一つに絞れなくて、どちらの革でもつくっている…という状況です(笑)
ぜひ好みで選んでいただければ幸いです。